チラシの配布方法として用いられる主な手段に、各個宅やオフィス郵便受けへの直接投函、いわゆる「ポスティング」があります。郵便受けに投函されるチラシは、閲覧率が高く、商圏を限定しての広告・宣伝に多く行われています。
ポスティングの特徴
ポスティングは人海戦術で行われるため、新聞折込と比較して配布コストが高く、配布に期間を要します。ポスティングを活用する際は、媒体の特徴を理解し、戦略的な企画のもと計画的に実行していくことで、はじめて効果的なチラシ配布を実現することができます。
種類 | 特徴 |
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![]() サイズ |
ポスティング用チラシは、ポストの間口に入れやすく、配布の容易なB5サイズ以下のコンパクトサイズに仕上げるのが一般的。A4サイズ以上の場合は、ニつ折り・巻三つ折りなどの折り加工が施される。人海戦術で配布されるポスティングチラシは、紙型や添付物などの規定もないため、チラシを丸型に型抜きしたり、ノベルティ配布を依頼することもできる。※配布業者の規定により異なります。 |
![]() 用紙 |
一般的にポスティングは、バイク、自転車、徒歩のいづれかで配布が行われることから、持ち運びできる物量や重量に限界があり、厚手のチラシやサイズの大きなチラシは配布効率が著しく低下する。使用される用紙は、53kg~70,5kg程度の厚みが主流だが、分譲マンションなどステータスを訴求するチラシや、ブランドなど高級感を演出するチラシでは相当の厚紙が使用されるケースも多く見られる。 |
![]() デザイン |
多い日には1日に10種以上ものチラシが投函されこともあるため、多くのチラシのなかでも際立ち、直感的に内容の理解できる魅力的なデザインに仕上げなくてはならない。SALEなどの価格訴求であれば、価格優位性に強烈なインパクトを持たせ、自店の周知であればイメージを損なわないデザインに仕上げたい。いづれにしても、目標を定め、ターゲットを明確化した企画制作が不可欠である。 |
![]() ポスティング 料金 |
配布エリア、チラシサイズ、さらには依頼頻度や配布業者との関係により配布料金は異なる。利用業種は、飲食店、通信販売、貸金業、不動産会社など幅広い。商業目的以外にも、地方自治体(地域限定の行事案内やお知らせ)や水道局(主に工事による断水やにごり水、交通規制のお知らせ)によって行われる場合もある。 |
![]() 配布エリア |
ポスティング業者は独自の配布部数表を有しており、50~100部単位で市区町村を限定した軒並み配布の他、戸建指定、団地除外等、細やかな配布指定も可能。自店の商圏を指定しての配布が可能なポスティングは、営業エリアの限定される実店舗や宅配料理などにおススメの効率的な配布方法だと言える。 |
![]() 時期・季節・ 天候 |
雨の日は、チラシが濡れてしまい媒体価値を保てないことから、配布を行わないのが基本となり、雨天が続くと配布完了までに期間を要することがある。梅雨時期や積雪の多い地域では、天候による配布遅延を想定し、配布方法の変更(新聞折込に切り替える等)も事前に検討しておかなければならない。 |
![]() 配布日 |
人海戦術で一件一件配布されるため、配布完了までに一定期間を要する。配布日を指定することもできるが、天候により配布不可となる場合もある。投函されるチラシの量は、新聞折込同様、週末に向け増加する傾向があり、配布されるチラシは不動産情報が最も多く、次いで宅配料理、美容室・エステ・マッサージなどの地域密着店があげられる。 |
チラシポスティングの費用対効果を高めるには、①ポスティングの特徴を深く理解する、②市場のニーズを掴む、③掲載情報を精査する、④魅力的な企画立てる、⑤インパクトのあるコピーや魅力的な写真でデザインを構成する、など、計画的な実施が必要不可欠です。